新郎新婦の手作りのプレゼント

昔、劇団の先輩の結婚式に出席しました。
新郎新婦とも、別々の劇団に所属しており、
劇団どうしも仲がよく、交流がありました。

そこで私が頼まれたのが、
二人の馴れ初めを軽く絡めた、
子供たちも楽しめる寸劇の台本作りでした。

劇団員も数名参加したのですが、
新郎新婦も主役として参加していました。
一旦お色直しで退場したと思っていた新郎新婦が、
着ぐるみで、面白メイクで会場に再び登場したのには、
お客さん全員驚いたようで、笑いと歓声が起こっていました。
これだけ晴れの舞台に、自ら身体をはる新郎新婦も珍しいと思います。

ストーリーを書いた私自身、
本当に新郎新婦にこんなことをさせても良いのだろうか?
と迷いましたが、本人たちに出来上がった本を見せると、
とても喜んでくれました。

披露宴で寸劇をするのは、
わりと珍しいことではないと思いますが、
この演出が素晴らしかったのは、
その後でした。

劇が終わって、一旦退場した新郎新婦が、
先ほどした芝居を絵本にしたものを、
手作りした芝居のキャラクター人形を添えて、
ひとりひとりにプレゼントして回ったのです。

人形は、新郎新婦の手作りでした。
ただでさえ、結婚式は準備がかかり大変なのに、
芝居の練習もして、手作りのプレゼントも作っていたなんて、
ここまで手の込んだ温かい結婚式はあまりないと思います。

結婚式といえば、周りが二人を祝福するもの、
と思われがちですが、
二人は、みんなへの感謝の気持ちを大事にしたのでした。

何度か友人知人の結婚式に出席しましたが、
ここまで手作りで、手間のかかっている演出は見たことありませんでした。
それだけに、ずっと印象が強く残っています。

派手な演出も良いですが、
二人が時間をかけて色々準備したことが伝わるような、
出席したお客さんにとって、何が喜ばれるかというのを考えてくれる結婚式は、
本当に心がほっこりと温まりますよね。

結婚式はそれぞれ良いものですが、
やはり人柄が出るんだなあと思います。